この作品は伊藤さんの実体験を元にしたエッセイコミックです。私にはまったく霊感はありません。霊というものが存在するかしないかという自分の意見を言う前に、自分では見えないためどちらにしても確証がないので、あまりこういう話をするのも好きではありませんでした。さらに、いわゆる視える人というのは、どうも商売がらみの欲みたいなのがどうしても感じられて苦手でした。 しかし、伊藤三巳華さん作『視えるんです』を読んでから、霊がいて、その人を救済する人がいてもいいな、と思えるようになりました。伊藤さんは子供の頃から霊感体質の... Read More
本作は、映画化もされた森見登美彦先生の小説です。主人公の「私」は大学生。 意中の「黒髪の乙女」と、なんとか親密になろうとしますが、いつも努力の方向がおかしくて、空回ってばかり。 春の木屋町で、夏の古本市で、秋の学園祭で、冬の京都の街で。 彼女を必死に追いかけても、天然な彼女は「先輩、奇遇ですね!」と笑ってばかり。素直で優しく好奇心旺盛で、ついでに酒豪な彼女は、いつも目の前の面白いことに夢中。 知り合いの借金をかけて飲み比べをしたり、ゲリラ演劇の主役に抜擢されたり。主人公は、そんな彼女の後ろ姿を眩しく見つめ... Read More